大谷翔平 投打で違反 「ピッチクロック」って?

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手は5日のマリナーズ戦で投打二刀流で出場、今シーズン初勝利をあげ、打っても2打数1安打1打点と活躍した。

この試合では、大谷選手が投打で今シーズンから導入された新ルール、「ピッチクロック」違反をとられる珍しい場面も注目を集めた。しかも投打両方で違反を取られ、導入後大リーグで大谷選手が初めて。

 

ピッチャーとしての違反

1回1アウト二塁の場面で、マリナーズの4番、ラリー選手に対して初球を投げる前に違反を取られ、ワンボールとなりました。

大谷選手はオープン戦から通じて、これが初めてのピッチクロック違反となりました。

ベンチに戻る際に通訳の水原一平さんや、ネビン監督を交えて球審に話を聞いたところ、

▽打者が完全に打席に入ってから投球動作に入ること
▽投球動作に入る前に一度、完全に動きを止めること

この二つを指摘された。

エンジェルスネビン監督は「審判からは『残り8秒を切れば好きな時に投げていいが、ランナーがいる場合に残り14秒とか15秒のタイミングでは、まだバッターの準備ができていないので投げてはいけない』と説明を受けた」が、このことに対し、

「翔平はルールを利用して早く投げようとしたわけではない。彼のセットポジションはほかの投手と少し違うので、私はそれを審判に説明しようとした」と言っている。

結果的には、投球動作を開始するタイミングで審判と認識のずれがあったようだ。

 

バッターとしての違反

 

大谷選手は6回、ノーアウト一塁で迎えた第3打席で、ピッチクロックが残り8秒の時点で投球に備えていなかったとして、相手ピッチャーが初球を投げる前にストライクを宣告された。

これについては大谷選手は

「いや、あれは僕が単純に遅かったというか、ランナーをちょっと待っていたので、僕が入るのがちょっと遅れたという。逆に僕がフォアボールとった時とかは、ある程度早く塁に行かないと次のバッターに迷惑がかかるという感じですね。」と言っている。

大谷選手の場合、昨シーズンのデータでは、投球間隔の平均時間が制限時間を超えていたので、「多少、頭の中で『急がないと』というのは常にある」と話していた。

今シーズンは球種をキャッチャーに伝える電子機器を利用して、自分で投げる球種を決めてボタンを押すことで、サインが合わずに首を振るという時間のロスをなくすようにしているらしい。

 

大リーグのルールも毎年色々変更があるのかもしれないが、今回の「ピッチクロック」というルールはテレビで観戦している我々にとってはまだまだ理解しずらく、観戦中に違反なりそうだと予測がしづらく、ピンと来ないルールのような気がする。

ところで、日本のプロ野球でもこのルールを取り入れるのだろうか?